2017年12月22日金曜日

ミネラルが失われた日本の食生活

現代日本人のミネラル摂取不足は問題となっています

ミネラルが不足する大きな原因の一つは、食事の質が関係しています。ミネラル分は元々土壌に含まれる栄養成分で、人間の身体の中では一切作りだす事が出来ません。土壌で育つ植物や、土壌の植物を食べる動物を口にする事によって体の中に補給します。

一番多くのミネラルを含有している貯蔵食は?

一番豊富なミネラルの貯蔵場所は・・・海です。一番豊富なミネラルのプールである海で育つ魚介、貝、海藻を食べる事でミネラルを体に足りる様に補給していたのです。日本人は昔から、海の幸や野菜などの自然の恵みを主食としてきました。これが「昔ながらの食事」であり、理想的な栄養補給の食事形とされています。

牡蠣はミネラルをバランスよく多量に含む自然食品です


現代日本人の食生活は

しかしながら、日本は飽食の時代になっています。精製食品や加工食品天国です。さらに、ファーストフードや、見た目を気にした無理なダイエットなど、「食の偏り」が起こっている事によって、ミネラルの摂取も偏る一方となっています。

さらに「昔ながらの食事」を心がけてもミネラルは不足の状態に!

日本の土壌は元々カルシウム等のミネラルが少なく、毎年同じ所で繰り返し栽培をおこなう事で、土に含まれるミネラルは、どんどん・どんどん減少して行くという状態になってしまいました。

土に元々含まれているミネラルが減れば

その場所で作られる同じ野菜でもミネラル量は少なくなります=同じ分だけ野菜を摂っても、体内に取り入れられるミネラルの量は減って行き、不足の状態に陥ってしまします。



肥沃な土壌で出来たお米も

白米に精製され、糠としてミネラルの大半が捨てられてしまいます。塩のにがりも同じことが言えます。ミネラルを沢山含んだ天然の塩であれば、多少の摂りすぎ位では高血圧にはなりません。現在の食生活では、充分に足り得るだけのミネラルを摂る事は難しくなっています。

大切なポイント

①ミネラルと言う栄養成分は日本人に1番不足気味な栄養素
②ミネラルは自分の身体の中で作る事が出来ない
③ミネラルは食べる事でしか体の中に入れられない
④同じ野菜、同じ分量でも昔と比べミネラルは減少している




ミネラルの主な種類と主な働き

①カルシウム(Ca)

骨や歯を作る。血液の凝固を早める。神経系の情報伝達作用に関与。

②鉄(Fe)

血液中のヘモグロビンを作る。エネルギーの生産に関与している。

③リン(P)

骨や歯を作る。糖質の代謝に関与している。

④マグネシウム(Mg)

骨や歯を作る。糖代謝の酵素作用に働く。神経、筋肉の興奮を鎮める。

⑤ナトリウム(Na)

血液、リンパ液の成分。神経や筋肉の機能に関与している。

⑥カリウム(K)

心臓や筋肉の機能調整を行う。

⑦銅(Cu)

ヘモグロビンの形成に関与する。抗活性酸素など多くの酵素を作る。

⑧ヨウ素(I)

甲状腺ホルモンを作る。新陳代謝を調節する。

⑨マンガン(Mn)

発育を促進する。生殖作用や血液を作るのに関与する。

⑩セレン(Se)

抗活性酸素を作る。ビタミンEと共に抗ガン作用に働く。

⑪塩素(Cl)

消化を促進する。phの調節、殺菌、膵液の分泌促進に働く。

⑫亜鉛(Zn)

消化、代謝、生殖、治癒に関する多くの酵素に必須成分。インスリンの構成要素。

⑬クロム(Cr)

インスリンの働きを助け、糖の代謝や脂質の代謝を促進する。

⑭モリブデン(Mo)

補酵素として、脂肪や核酸、硫黄の代謝の終末に働く。

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